★女性政策★

自民党政権の女性政策は、成長戦略の一環であって、経済成長に役立つ女性をおだて上げようという政策にすぎず、未だに女性の現実を理解しているとは思えません。

いぢち恭子の考える女性政策は、女性に生まれたことによって生じるあらやる不利益をなくすことを目標としています。そしてその実現のためには、社会の意思決定のすべての場に女性がいることが大変重要です。何がしか意思決定を行う会議体に女性が一人もいなければ、女性に不利益をもたらす決定が(たとえ無意識であれ)下されるかもしれません。それでなくとも、特に自治体の政治課題は市民生活に密着した課題がほとんどです。育児、ごみ処理、介護、子どもの学校のこと、給食……それらを考える時にはリアルな生活者の視点が絶対に必要であり、そこから市民の半分である女性の存在を外すことなどあり得ないのです。

それゆえ基本的に、意思決定の場には必ず男女双方がイーブンに参加していなくてはなりません。しかし現実には、かなり人数のいる会議体でも構成員のすべて、あるいはほとんどが男性ということは決して珍しくありません。

いぢち恭子は、「副市長二人、うち一人は女性」を主張してまいりました。議場で声を上げ、市議会レポートでも市民のみなさまに訴えてまいりました。

そして、多摩市では新たに女性の副市長(陰山峰子さん)を置き、久しぶりに副市長二名体制となりました。これは男女共同参画社会の実現という観点から大きな進歩と言えますが、現在の市長部局全体を見ると女性の理事者はまだ非常に少なく、しかもそのうちの一人は出向中の(つまりいずれは元の職場に帰ってしまう)政策監です。市を本当の意味で多様性に富んだ共生社会とするためには、LGBTQの人材登用なども含め、まだまだ多くの課題を乗り越えていかなくてはならないでしょう。

3期目では、さらに市のさまざまな意思決定の場に女性が加われるよう働きかけていきたいと思っています。特に防災問題など、これまで男性専門のように扱われてきた分野への女性参画はとても重要で、かつ有意義なことだからです。

更に女性政策として、市立TAMA女性センター(聖蹟桜ヶ丘)の機能強化を図らなくてはなりません。センター設立の目的は「女性問題の解決・男女平等参画の推進に向け、誰もが一緒に考える拠点施設として、学習・啓発講座の開催や女性を取り巻く様々な悩みの相談受付、男女平等関連の情報収集・提供等、様々な事業を展開する」とあり、2008年に設立された多摩市の女性政策の拠点です。しかし設立後20年たった今も、市民によく知られ利用されているとは言いがたいのが現状です。

市内で女性が困っていたら、「女性センターに相談すれば?」と市民の誰もが自然にアドバイスできるくらい、身近で頼もしい存在にしていきたいと思います。女性センターでは電話や面談による相談事業のほか、ワークショップルームや活動交流室、ライブラリーなどが設置され、市民の交流や学習・啓発にも力を入れています。まさに本市の「女と男がともに生きる行動計画」を実現させるために作られた、女性問題解決の拠点たるべき施設なのですから。

さてそれでは女性政策をどのように進めるかですが、実は多摩市における男女平等参画社会の実現については、多摩市民の意思と理想が条例という形で定められています。2013年に施行された「多摩市女と男の平等参画を推進する条例」は、市民のアイディアと活動をもとに多摩市議会が制定した非常に意義深いものです。本市がめざす男女平等参画社会については、この条例の中で明確に規定されています。

「男女が平等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受するとともに、男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって、あらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、それによって、男女が共に責任を分かち合うことのできる、男女平等と自立に支えられた社会のことをいいます」

条例なので堅い言葉が並んでいますが、性自認や性的指向についても多様性を認めるたいへん先進的な内容で、つまり「誰もが自分らしく生きられる多摩市」をみんなで作っていくことをめざしています。

冒頭で述べた「あらゆる意思決定に女性の参加を進めること」は、実はいぢち恭子のオリジナルな提案ではありません。多摩市民が求める理想の社会のありかたとして、既に明快に定められているのです。

ならば、後は市民のみなさまとともに実行あるのみです。「男も女も、誰もが自分らしく生きられる多摩市」を作ること、それがいぢち恭子の女性政策の目的なのです。

《具体的な目標》
・ジェンダー平等と多様な共生社会を推進する。

・女性の参画で、防災計画に「万が一」に備えるマニュアル整備。

・働く者の権利を守り、1日8時間働けば安心して暮らせる社会に。

・女性センター相談窓口の機能拡大。
※現在、おこなっていない窓口に来られない深刻な課題を抱える女性の救援のために、メール・SNSやアウトリーチなど機能を拡大し、相談窓口の活用度を高める。

・性暴力被害者への救援

・男女双方への性教育の充実
性教育とは人権教育です。異性の人権を尊重することを学ぶ教育を実現させましょう。

《男女共同参画社会の到達点》
女が不自由な社会では、男もまた不自由な生き方を押しつけられることになります。
誰もが自分らしく生きる社会とは、男女の役割分担を強要しない社会です。


TAMA女性センター
女性を取り巻くさまざまな問題の解決や男女平等の活動拠点として、平成11年9月に、多摩市関戸にヴィータ・コミューネ7階に設立された多摩市の施設です。ヴィータ・コミューネは京王線聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩2分にあり、関戸公民館がある建物です。TAMA女性センターを訪問する方は関戸公民館を目指して行ってください。
 

多摩市関戸4-72 ヴィータ・コミューネ7階
★受付:9時~17時(休館日及び祝日は受付を行っていません。ただし、日曜日が祝日の場合は受付を行い、翌日の振替休日がお休みとなります)
★休館日:毎月第1・第3月曜日(但し、祝日と重なった場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)、臨時休館日
★交通案内:
京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」(西口)から徒歩1分
京王相模原線「京王永山駅」・小田急多摩線「小田急永山駅」からバス(聖蹟桜ヶ丘駅行き)で10分

アウトリーチとは
英語で「手を伸ばすこと」を意味する単語です。福祉などの分野では地域社会への奉仕活動、公共機関の現場出張サービスなどの意味で使われます。児童相談所では、「積極的に対象者の居る場所に出向いて働きかけること」としてこの用語を使っています。